ひかりの国プロジェクト/その34「禪(ぜん)」

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その34 「禪(ぜん)」

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「禅(禪)」・・・アップルのスティーブジョブズ氏も興味(きょうみ)をもった禅・・・・。昨年発売された彼の伝記本にも禅のことが紹介?されているようですが・・。
禅は、インドの達磨大師(だるまだいし)というひとが、中国に行って伝えたのが「禅」と言われるものになったようです。この達磨大師って、ぼくらもよ~く知っているんです。それは、あの縁起物(えんぎもの)の「達磨」。これは、達磨大師が座禅をしている姿を人形にしたみたいなんです。この禅の開祖の達磨さんていう人は、壁に向かって9年も座って瞑想(めいそう=面壁9年)をしたんですね。何を好きこのんでこんなことをやったのかなぁ・・・。それで、あんまり長いこと座禅をしていたから、手足が腐(くさ)ってしまったといわれています。だからあの赤い達磨人形は手足がないのだそうです。

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禅の語源は、サンスクリット語のध्यान(Dhyānaディヤーナ)だそうです。これを今風に言えば、「瞑想(めいそう)」という意味で、インドの「ヨーガ(yoga)」の訳もこれまた「瞑想」と言うのだとか。それに、達磨さんが壁に向かって9年も瞑想した寺「嵩山少林寺(すうさんしょうりんじ)」は、少林武術(しょうりんぶじゅつ)の中心地にもなっている世界的に有名な寺です。

さらにこの達磨さんが開いた禅は、僕らが住む日本に渡り、白隠(はくいん)さんの臨済宗(りんざいしゅう)と道元(どうげん)さんの曹洞宗(そうとうしゅう)がポピュラーになったみたいなんですね。

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この2つの禅(宗)ですが、一般的に臨済宗の禅は、禅問答(ぜんもんどう)で悟(さと)りを得(え)る「公案禅(こうあんぜん)」と言われ、曹洞宗はただひたすら座禅をする「只管打坐(しかんたざ)」と言われています。モチロンそれだけじゃぁないけれど・・・。
他にも黄檗宗(おうばくしゅう)や普化宗(ふけしゅう)というのがあって、黄檗宗の開祖(かいそ)の隠元(いんげん)さんは、野菜のインゲン豆に由来(ゆらい)することでも知られていて、初めてインゲン豆を日本に持ってきたのだそうです。普化宗は時代劇なんかで見る、尺八(しゃくはち)を吹きながら旅する虚無僧(こむそう)で有名かもしれませんね。ザぁ~ッとですが禅にふれてみました。

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以前に臨済宗の白隠さんの歌を紹介したので(ひかるの素その31)、今回は曹洞宗の道元さんのものを紹介しますね。(赤字の部分・黒字は訳)

正法眼藏(しょうぼうげんぞう)
現成公案(げんじょうこうあん)

仏道(ぶつどう)をならふということは、自己(じこ)をならう也(なり)
この世(仏の道)のことを知る(ならう)ということは、自分自身のことを知る(ならう)ことだよ。

自己をならうということは自己をわするるなり
自分を知るっていうことは、全ては自分が造りだした幻想だと知ることなんだなぁ。

自己をわするるといふは万法(ばんぽう)に証せらるるなり
自分の心が造りだした幻想だということが理解(ほとける=仏る)できたら、
世界(この世)のことが全てわかっちゃうんだなぁ~不思議なことに。

万法に証せらるるといふは、自己の身心(しんじん)および他己(たこ)の身心をして脱落(とつらく)せしむるなり
これらのことが解(わか)ったなら、私(自己)というのは心が造った幻想(げんそう)だと知り、
私とあなた(他己)を隔(へだ)てているものはなくなって、あなたも消える。
そこに「愛(あい)」があるんです。

またまた今回も超~訳しちゃいました。
あと、禅の坊さんで有名な人を紹介しますね。沢庵和尚(たくあんおしょう=臨済宗)。食べ物の沢庵漬け(たくあんづけ)で有名です。
一休(いっきゅう)さん(臨済宗)。頓知(とんち)の一休さんで、アニメにもなりましたね。
仙涯(せんがい)さん(臨済宗)は、死ぬ間際(まぎわ)に「死にとうない」なんて言って、弟子(でし)を惑(まど)わしたそうです。禅の坊さんはなんか、ユニークで独特な人が多いみたいですね。

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