ひかりの国プロジェクト/その52「昔話(むかしばなし)①」

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その52 「昔話(むかしばなし)①」

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むか~し昔(むかし)、あるところに、この世のことを何でも知っている先生がいました。この先生の元へ、遠方からもひっきりなしに、教えを請(こ)う人が訪れていたのです。先生は毎朝同じ時間にあるお話をされていたようです。朝のお話のときは、古くからいる人も先生のお話を聞いていましたし、今朝(けさ)初めて聞く人もいました。

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さ~て、先生はいつもどんなお話をされていたのでしょう。興味ありませんか・・?なにせ、何でも知っている方ですからね。だからたいていの人は、どんなすばらしい話を聞けるのだろうと、期待を胸に抱き、話を聞きに来ていたのです。ところが、いざ話を聞いてみれば、たわいもない話でがっかり。そう、なんてことはない日々の平凡なお話だったそうです。

この世の真理とか、仕組みなどのお話が聞けると思っていた人には、拍子抜(ひょうしぬ)けです。だってそうですよね。この世界のことを何でも知っている方なんですから。

初めて先生に会った人は、先生の身なりにもビックリしました。なにせ抱いていたイメージは、立派な先生を想像していたのですから・・・。でも、着ているものはごく普通で、見た目もしょぼいただの老人だったのです。だけどたったひとつ、違うことがあったのです。そう、実は奥様は魔女だったのです。

なんて、冗談はさておきまして、初めて先生に会う人は、自分が想像していたのとは違うので、ある意味裏切られたように感じたそうです。そう、テレビドラマのように魔法が使えればよかったのですが、残念ながら魔法は使えなかったのです。

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まぁ、身なりはさておいても、話はものすごい話なんだろうと期待してみれば、たわいもない日常の話。「う~ん、なぜ?こんな普通の話をする人がすごい先生なの?」先生の話を初めて聞く人はみんな、こう思ったそうです。
あるとき、疑問を持った人が先生に質問しました。「何かもっと特別なお話を聞きたい」・・・と。でも、先生はこう言われたそうです。「日々の何気ないことがすべてなんです。特別な何かなんてないんですよ」・・・とね。ホント、僕らは特別な何かを求めるけれど、ごくごく当たり前の日常を大切にすることすらできないんですよね~。なぜなんでしょう・・・・?

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