「鬼わぁ~内」・・・これって心のことです。なぜかって・・・。心のことを「魂(たましい)」って言いませんか。辞書で「魂」を引くと、「人の肉体に宿り、生命(いのち)を保ち、心の働きをつかさどると考えられているもの。肉体から離れても存在し、死後も不滅(ふめつ)で祖霊(それい)を経て神霊(しんれい)になるとされる」と出てるんですよ。
「魂」っていう字には「鬼」がいるんです。ねっ「鬼」がいるじゃぁないですか。また鬼の横には、「云(いう)」がある。鬼が何かを云うことが「魂(心)」ってこと・・・・?そう、僕らの心には鬼が宿っていて、吠(ほ)えているのかもしれないのです。確かに人って、よく不平・不満を言っていますしね。怒った言葉を言っているときは、もしかしたら角(つの)が出ているのかも。見える人には見えていて、暴言を吐いているときには息はどす黒く、息の形も鬼のようになっているのかもしれませんね。
またこの鬼は、人に伝染(うつ)ったりもして。そう・・・移(うつ)るんですヨ。感染力(かんせんりょく)も強く、今じゃぁ、あちらこちらに感染(蔓延=まんえん)しているのでしょう。節分の豆まきは、自分の心の中の鬼を外に出すことなのかもしれませんが、でも、鬼を外に出したらこの鬼はどこに行くのでしょう。自分はスッキリするかもしれませんけれど、出て行った鬼は誰が処理(?)するんでしょうね。昔は、陰陽師(おんみょうじ)なんて人がいたから何とかなったのかもしれませんが・・・。
また、「云」の発音は「うん(=運)」。「うん」って言っているときは口は閉じているでしょ。いろいろ愚痴(ぐち)を言うときは、しゃべるので口は開く。しゃべる(開く)から、鬼(=運・云)は出ていくんですね。鬼は外に出しちゃぁいけないんです。自分で作った鬼は、自分で何とかしなきゃいけません。
なので、来年は「福は~内、鬼も~内」って言いながら豆をまいてください。そんで、心の中の鬼を自覚したとき、あ~ら不思議(ふしぎ)、そのとき鬼が自然と消えていっていることに気づいちゃうのです。これが、心の中の鬼を解放(消滅=しょうめつ)する方法。そ~すれば、自(おの)ずと福(=運・云)が内にまいこむのです。
さぁ来年のかけ声は、「鬼は~内、福も~内」ってな感じでお願いします。今から来年のことを言うと鬼が笑いますかね。鬼も笑えば福もくる・・・なんてね。
※ 鬼が「運(ウン)」をもっているんですよ・・・「魂」の字を見てみてくださいね。