ひかりの国プロジェクト/その40「確率(かくりつ)」

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その40 「確率(かくりつ)」

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ひかりの国プロジェクト

昨年の12月、満月(まんげつ)が地球の陰(かげ)にすっぽり隠(かく)れる皆既月食(かいきげっしょく)がありました。ついこの前は、月が太陽の中にすっぽり入る金環日食。実に129年ぶりという世紀の天体ショーに、日本中が沸き返りましたね。そして、神秘的な天体ショーを観(み)ている“僕らがここに存在する”という不思議さ・・・・。
この広い宇宙に地球のような星はいくつあるのでしょうか。想像できませんよねぇ。皆既月食とか日食、流星群(りゅうせいぐん)のように、何か特別なことがあれば頭上(宇宙)にも意識が向きますけど、そのようなことがなければ普段は気にもとめない僕らです。

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空には、月のようにはっきりとは見えないけど、無数の人工衛星(じんこうえいせい)が飛んでいます(実は見えているんだけど気にしていないしよくわからない)。この人工衛星も昨年、話題になっていたことを覚(おぼ)えていますか?それは、人工衛星が地上に落ちてくるという記事でした。9月にはアメリカの人工衛星が、大気圏(たいきけん)では燃(も)え尽(つ)きず地上に破片(はへん)が落ちてきて、人(地上の誰か)に当たる確率は“3200分の1以下”という推測(すいそく)でした。10月にはドイツの衛星も地上に落下という報道がありました。ドイツのは、人に当たる確率が“2000分の1”と言っていましたが・・・。

この衛星の落下ですが、最近では年間50基ほどの衛星の残骸(ざんがい)が落ちているんですって。驚きですよねぇ。これら衛星の残骸などを“スペースデブリ(宇宙ゴミ)”と呼んでいますが、数はなんと約1万5900コもあるそうで、大気圏(たいきけん)に突入(とつにゅう=落下)する頻度(ひんど)は1週間に1度あるそうなんです。まぁ大半は大気圏で燃え尽きるようですが、ごくまれに(?)、地上に到達(とうたつ)する破片(はへん=残骸)が、年に1回~数回ほどあるみたいです。今後古くなった衛星がどんどん増え続けて、それが落下してきて、いつ僕らに当たるのか、想像すると怖いですよね。衛星に当たらないようにいつも上空(じょうくう)を気にして、歌のように「上を向いて歩こぉうよ♪」なんてシャレにならないですからね。

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こんなことも言いませんか・・「それって宝くじに当たるぐらいすごい確率だよ」・・・ってなこと。宝くじに当たるのはうれしいけれど、人工衛星にあたるのは困るし。もしも運悪く人工衛星に当たった場合、「宇宙損害責任条約」により打ち上げた国が保証をしてくれるようですヨ。同じ宇宙からの落下物の隕石(いんせき)の場合は保証がないので、同じ当たるのなら隕石より衛星の方が得(?)かもね。でも、命の保証はしていないようですけど・・・。

命と言えば、テレビドラマなどでお医者さんが「手術の成功の確率は五分五分です」ってなこと言っていますよね。ドラマは非現実ですけれど、現実は間違っても100%なんて言えないでしょうしねぇ。もし失敗したら最近ではすぐ訴(うった)えられちゃうし・・・。99%は大丈夫って言われても、1%のほうに入ちゃったら死んじゃうかもしれないのですから。100回に1回は死ぬかもしれないんです。こんなこと言うのが許されるのは、お医者さんぐらいでしょうね。

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たとえば、毎日車を運転している人だったら、1%の失敗って1年のうちの3日(3回)はあの世にいくかもしれないのです。ありえねぇ~し。いっぱい命を持っていないとダメなわけですよ。まぁこんな世の中じゃぁ、いくつも命持っていないと渡っていけないかもしれませんねぇ~。ちなみに日本で1年間暮らして交通事故に遭(あ)う確率は“111分の1”だそうですよ。

こ~んな危険な世の中ですが、僕らがこの世に誕生できた確率は、もしかしたら天文学的な確率なのかもしれません。だって多くの精子が卵子に行き着く前に死んでしまうのですから。そして何十億の人がこの地球上にいて、限られた出会いの中で、このサイトを見ていただいているのは、奇跡(きせき)が起きるくらいすごいことなのかもしれませんね。この奇跡的な確率に・・・カンパ~イ。

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※アメリカのニューメキシコ州に「スペースポート・アメリカ」という名の宇宙船の空港ができたそうです。料金は2時間あまりの旅行で1人20万ドル(約1540万円)。この宇宙船に乗れる確率はどれくらいなんでしょう。
※宇宙からの落下物で、衛星の残骸より隕石の方が地上に到達する総質量は多いそうです。

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