ひかりの国プロジェクト/その37「心療内科(しんりょうないか)」

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その37 「心療内科(しんりょうないか)」

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心療内科(しんりょうないか)ってご存知ですか・・・・?
現代はストレス社会と言われ、鬱病(うつびょう)や自殺(じさつ)が社会問題にもなっています。にもかかわらず、本人は鬱病と自覚していない人も多いんですよねぇ。また一部の企業を除いて、この心の病(やまい)に対しては、まだまだ対応できていないようです。

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ストレスという言葉は、カナダのハンス・セリエ博士が1936年に「ストレス学説」として初めて使用し、今では当たり前のように使われています。このストレスによる心と体の不調(ふちょう)を診(み)るのが心療内科です。辞書を引くと心療内科は、「内科的症状を呈(てい)する神経症(しんけいしょう)や心身症(しんしんしょう)を治療対象(ちりょうたいしょう)とする診療科目(しんりょうかもく)で、内科的治療とともに心理療法(しんりりょうほう)も行う」と出ています。

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30年ほど前は、まだこの心療内科はあまり知られていませんでした。どちらかというと精神病(せいしんびょう・悪い意味での)と同じに見られていて、今みたいに気軽(きがる)?にお医者さんに行けなかったんじゃないかな。今では普通にお医者さんが掲(かか)げている診療科目(1996年厚生省認可)になっているようです。

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この心療内科が日本で最初にできたのは九州大学病院です。1961年に九州大の池見酉次郎(いけみゆうじろう)先生(1915~1999年)がつくられました。当時は心療内科ではなく、「精神身体医学研究施設」といっていたそうです。心療内科という呼び名が普通になったのは、池見先生が書かれた本の名前が「心療内科」(中公新書)だったからなのかもしれません。この本は、今から50年ほど前の1963年に初版が出ているんですけど、50年前も今日と同じようにストレスで精神(こころ)を病(や)んでいる人がいたんですよね。昔も今もぜんぜん変わらないなんて、いつの時代もホントつらいですね。
先生の本の中には、この心の病に関係する(暗示?)ことで、ヨガの有名な言葉も紹介されているんですよ。それはこんな言葉です。
I imagine it. (私は想像する)
I think it. (そう思う)
I believe it. (そう信ずる)
I live it. (その通りになる)

これは、ある状態をたえず心に想像(そうぞう)していると、しだいにそう思い込むようになり、やがては信じるようになり、強く信じていると、いつのまのか本当にその通りになってしまうというような意味だよとのっていました。
「ある状態」って、ストレスにさらされている状態(もうイヤだぁ~、疲れたぁ~)も含まれるわけですよね。そうなると心って、病気(この状態から抜け出す?ための病気)も創(つく)り出しちゃうってことですよね。自分でも気づかないうちに、知らず知らずのうちに病気もつくっちゃうわけだぁ。う~ん、これがホントなら、現在(いま)の仕事も、自分に合っているのか考え直さなくちゃいけないことになるかもしれませんね。

でも、このストレスを軽くする方法があるんですよ。それは・・・「自然に関わること」なんですね。これまでにも書いてきているんですが、五感(ごかん)を開くことでストレスにも対応できるんですね。自然が近くにない都会人は・・・・せめて早起きをして、朝日をいっぱいに浴(あ)びて、肉体感覚(にくたいかんかく)を呼(よ)び覚(さ)ましてください!

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※池見酉次郎先生は、現在100歳の日野原重明(ひのはらしげあき)先生(聖路加国際病院理事長)と一緒に、1960年に日本心身医学会を設立して初代理事長に就任しました。

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