天気(てんき)や景気(けいき)といったことばに使われる「気」という文字。他にも、元気(げんき)、病気(びょうき)、空気(くうき)といったことばに使われていますね。この「気」って何でしょうか・・?広辞苑(こうじえん)で「気」という字をひくと、「天地間を満たし、宇宙を構成する基本と考えられるもの。また、その動き。」と出ています。また広辞苑には、「気」を使うことばも多く出ていて、「気が合う」「気が重い」「気が付く」「気に病む」「気を失う」などが載っています。
時代劇(じだいげき)では、お侍(さむらい)さんが、イヤ~な“気”を感じて「むっむっ殺気(さっき)」なんて言いながら刀(かたな)に手をかけるシーン・・・よく見ますよね。わかる人にはわかるこの「気」って何だと思いますか・・・?
普段何気なく使っている「気」。辞書に載(の)っている、宇宙を構成(こうせい)する基本となる「気」。気の正体(しょうたい)は何なのでしょうか。
そう言われても、いやぁ~「気」なんてあまり気になんないし・・・。まぁでも言われてみれば気になっちゃうなぁ~なんて。
「気」の正体って、辞書にも書いてあるように宇宙を構成するものならば、「気」は「物質」なんでしょうか。「気」は目に見えない物質なのでしょうか。物質ならばどんなかたちをしているのかなぁ。この宇宙の96%(暗黒物質23%・暗黒エネルギー73%)はまだわかっていないというし(「宇宙は何でできているのか」村山斉著/幻冬舎新書)。
それでも昔の人は、この見えない「気(=物質)・天の気」を肌で感じ、明日は晴れとか雨とか天気の崩(くず)れをわかっていたようですし・・・。肌で感じても、いまだ謎(なぞ)の「気」ですが、ひょっとしたら近い将来、解明されるかもしれませんね。
ところで、今は「気」という字が使われていますが、昔は「氣」という字を使っていたんですね。
よ~くみると、「气」の中に「米」という字があるじゃぁないですか。なんで「米」が気に関係しているのでしょう。ひょっとしたら「米」には「氣」の謎が隠(かく)されているのかもしれません。それとも、「米(粒)」には宇宙を構成する基本となる「氣」が凝縮(ぎょうしゅく)されているのでしょうか。
ただちょっとばかり気になるのは、僕らが普段スーパーなどで買って食べている米(ご飯)って、精米(せいまい)されている「白い米(=はくまい)」なんですよね。どうしてこの白米が気になるかって言うと、白米は“米へん”に “白(しろ)” で「粕(かす)」という意味になるし、白米を作る過程で落とされた「糠(ぬか)」は、“米へん”に健康の “康(こう)” と書くんですよね。僕らはひょっとしたら、大事な栄養分を捨(す)てて、粕(かす)を食べているのでしょうか・・・?だから僕らは、昔の人とは違って「氣」が足りず、いつも何となく疲れているのかもしれませんね・・・・。ショボショボ。